リアル書店の断末魔

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紀伊國屋書店によると、「スイッチ・パブリッシング」が刊行する村上春樹氏の「職業としての小説家」の初版10万部のうち、9万部を買い取り、自社の店舗に加え、取次店を通じて、全国の書店で9月10日から販売を始める。
初版の大半を書店で販売し、書籍のインターネット販売に対抗するのが狙い。

 

要するに、「ネットでは買えないので書店へ行くしかない」

という状況をつくり、来店者を増やす狙い。

 

リアル店舗が生き残る手段はこんなものしかないのでしょうか? 

この施策で、少なからず、書店へ行く人は増えるでしょう。

 

ただ、客が継続的に書店へ行くようになるのかは別問題。

一時的に売上を増やす効果はありそうですが、売れ残りのリスクを考えると、

そう何度も打てる施策ではありません。

 

ニュースに取り上げられ、話題になっているので、

この施策はうまくいき、効果はプラスでしょうね。

 

ただ、リアル書店で買って、そのままAmazonマーケットプレイスで売る人が

大量に出てくる予感がするのですが…。

近くに本屋がない人は、ネットで買うしかありませんので。

 

いずれにせよ書店は厳しい状況ですね。

 

出版社はまだ生き残る道があります。

いかに電子書籍ユーザを増やし、どう海外へ展開していくかが重要です。

 

出版社のベクトルと、リアル書店のベクトルがずれ始めているので、

リアル書店の減少傾向はこれからも進むでしょう。

 

下記サイトによると1999年に22,296 店だった書店数は、
2014年には13,943 店まで減少しているとのこと。

 

書店数の推移 1999年~2014年:【 FAX DM、FAX送信の日本著者販促センター 】

1999年から 2014年までに 8,353軒の書店が減少しています。16年間の減少平均を出すと、522件になります。仮にこの推移で続くとなると、2022年には 9,945店前後になるだろうと予測できます。 

 

近い将来、リアル書店は大型店舗が地域に一つ、

という状況になるのだと思います。

 

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